にしのみや健康づくり21市民フォーラム-院長のひとりごとコラム

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にしのみや健康づくり21市民フォーラム

 先日、にしのみや健康づくり21市民フォーラムで講演をしてきました。

今回のテーマは“乳がんを知ろう”で、私は”乳がんでいのちをおとさないために“と題してお話しました。

その後、感動のドキュメンタリー”いのちの授業 余命一ヶ月の花嫁“を鑑賞しました。余命1ヶ月の花嫁

ロビーでは乳がんセルフチェックコーナーが設けられ、自己検診の啓発が行われました。

お休みの寒い気候にもかかわらず、多くの方に参加いただきました。

日本人女性の乳がんは右肩上がりに増加しており、生涯では20人に1人が乳がんになるといわれています。

それに伴い乳がんで命を落とす人の数も、増加傾向です。

近年、交通事故死亡者数は減少傾向にあり、昨年はついに5000人をきりました。

それに対して、乳がん死亡は10000人をゆうに超えています。

一時は年間15000人以上も交通事故死者があったのが、減少している要因は国の取り組みです。一番大きな対策はシートベルトの装着義務です。

最近では飲酒運転の取締りが功を奏しています。

乳がんに対しても対策があります。

それは乳がん(マンモグラフィ)検診です。

乳がん罹患率が日本よりも多い欧米各国では、国を挙げて臨床試験を実施しマンモグラフィ検診が乳がん死亡を減らすことを証明しました。

その結果に基づき全国民的に乳がん検診が実施され、近年乳がん数は増加にありながら、死亡率は減少しています。

日本では平成19年4月に“がん対策基本法”が施行され、がん対策基本戦略として5年以内にがん検診率50%以上を達成しそれにより10年以内にがん生存率20%以上改善を目指しています。 さらに昨年暫定予算で、40・45・50・55・60歳女性に対して乳がん検診無料クーポン券が配られました。乳がん検診

これにより乳がん検診受診者数は飛躍的に増えました。

しかし受診率は西宮市で20%に達するかどうかというところです。

これは全国的にもよく似た状況のようです。

がん検診ががん死亡を減らすためには、少なくとも30%の受診率が必要です。

国の目標は50%、実績を上げている欧米各国は80%の受診率です。

国、市町村、医療機関の準備は整いつつあります。

後は皆さんが乳がん検診を受けていただくだけです。

講演では“マンモ検診は、乳がんからいのちをまもるシートベルト”という標語を掲げて、市民の検診受診を訴えました。

講演を聞いた人たち、この文章を読んだ人たちはもちろん検診を受けていただき、さらに家に帰ってご家族、ご親戚、友人知人の方々に検診受診の輪を広げていただきたいものです。

 

著者 院長・医学博士 先田功

乳がん検診・乳腺外科
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