西宮市|さきたクリニック-院長のひとりごとコラム-乳がん検診視触診廃止

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乳がん検診視触診廃止

 マンモグラフィ検査のイメージイラスト西宮市乳がん検診は令和3年4月から視触診を廃止することが決まりました。

国は平成28年の指針改正に伴い、乳がん検診における視触診を除外しました。それに伴い周辺自治体でも視触診廃止の流れとなりました。西宮市では乳がんの見落としを極力避ける目的で視触診を続けてきましたが、この度過去のデータを詳細に分析した結果、視触診を廃止しても検診の精度を下げることなく実施できることを確認してこの決定に至りました。

 

マンモグラフィ検診で100%乳がんを見つけることができるわけではありません。一定の割合で見落としが出るのは避けられません。その際、視触診を実施しているとマンモグラフィで映らない乳がんが視触診で見つけられることがあります。西宮市でも年に1-2例視触診のみで発見される乳がんがありました。これらの例を子細に検討したところ、多くの例で受診者は何らかの症状を持っていることが判明しました。

がん検診は原則無症状の方が対象となります。少しでも気になることがある場合は保険診療となります。視触診を廃止した場合はより丁寧な問診により、マンモグラフィに異常がなくても症状のある方には医療機関への受診を勧奨することになります。

 

2名の読影専門医のイメージイラスト一方西宮市では市内でのマンモグラフィの読影体制を強化することになりました。

乳がん検診ではマンモグラフィを少なくとも2名の読影専門医で診断することになっています。

従来はそのうちの2次読影を外部医療機関に委託していましたが、来年からはすべて市内で完結できるようにシステムを構築しました。これにより、より迅速で正確な判断が可能となります。

新たな取り組みにより皆さんに安心して乳がん検診を受けていただけるよう努力してまいります。

 

著者 院長・医学博士 先田功

乳がん検診・乳腺外科
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