今年の乳癌学会は7月に名古屋で行われる予定でしたが、コロナ禍のため10月に延期され、結局WEB開催となりました。
学会に先立ってうれしいニュースが2つ飛び込んできました。
1つは兵庫医大の三好教授が次々期乳癌学会会長に選ばれたことです。乳癌学会会長の一番の仕事はその年の学会の主催です。したがって再来年は三好先生の兵庫医大が乳癌学会を開催します。
同門一同大いに応援したいものです。
もう一つのニュースは沖縄の宮良先生が開業医として初めて乳癌学会理事に選ばれたことです。
今後は我々開業医の声も学会運営に大いに反映されることになるでしょう。
今年は乳癌の世界ではいろいろ大きなトピックスがありました。遺伝子診断が健康保険で認められ、家族性乳癌の治療や様々な薬剤の選択に大いに役立てられるようになりました。
乳癌治療の薬剤が多数ラインナップされ治療戦略が多様化しました。まさに個別医療に向かいつつあります。AIの導入などで診断技術も格段に進歩しました。
学会の中心となるパネルディスカッションはすべてオンデマンド配信となり、期間中いつでも閲覧できました。地元に居ながらにして好きなセッションを自分の都合で見られるのは大変助かりました。しかも一時停止、早送り、逆戻し自由で理解も深まりました。ただリアルの反応がないのはいかにも物足りないものでした。今後はリアルとWEBの良いところ取り学会となればいいなと思いました。
名古屋での学会ではひつまぶしやみそカツを楽しみにしていましたが、今回はお預けとなりました。コロナが落ち着いて、次回はリアルな学会ができることを希望してやみません。
著者 院長・医学博士 先田功
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