先日、名古屋でマンモグラフィ読影更新講習会を受けてきました。マンモグラフィ読影認定医は必ず5年ごとに試験を受けて認定を更新しなければなりません。私は今回もA判定をいただきほっと胸をなでおろしました。
更新講習会では、最近のマンモグラフィ検診を取り巻く状況につき講義を受けて、そののち試験になります。この5年で読影試験が大きく様変わりしました。時代はマンモグラフィ画像をフィルムで読影することからモニターで判断するように変化しました。
従来は試験会場に100症例のレントゲンフィルムがかけられ、受験者は画像のところに赴き、次々に読影していきました。ところが最近では受験者1人に1台のモニターがあてがわれ、受験者はサーバーに保存された症例画像を読影します。
以前の形式だと移動と画像を見るために中腰になったりするため、余分な体力を要します。実際試験の後は2-3日下半身が痛んだものでした。また判断の難しい症例には受験者が集中して、気の弱い人はなかなか画像を詳しく評価できませんでした。新しい形式になって、そのような不便はなくなりましたがモニター診断独特のテクニックが必要とされます。それぞれ一長一短がありますが受験者はその時の試験様式に従うしかありません。
またマンモグラフィ検診の現実に則したものとすべく試験の採点基準が大きく変更されました。試験では異常のある症例を異常と判断する感度と、異常でないものを異常でないと判定する特異度の正解率で点数がつけられますが、特異度の判定基準が変更されました。受験者はこの点にも留意しながら試験を受けなければなりません。いずれにせよ正しく読影することが肝要となります。
名古屋名物の味噌カツにひつまぶしをいただき、今後もさらにマンモグラフィ読影に精進することを改めて誓いました。
著者 院長・医学博士 先田功
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