美智子様の乳がん-院長のひとりごとコラム

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美智子様の乳がん

 美智子様の乳がん上皇后美智子様の乳がんが公表されました。日本中に衝撃が走りました。特に高齢者の方がショックを受けました。美智子様は84歳。当院を検診目的で来院される高齢者の方は“私はいつまで来ればいいですか?”と質問されます。“乳がん検診に年齢の上限はありません”とお話しします。“80代90代でも乳がんは見つかるし、見つかれば手術をします。”とお答えします。美智子様は身を以てそれを日本国民に知らしめていただきありがたく思います。

 

当初、美智子様の乳がんは“比較的早期”と伝えられました。そのあいまいな表現のため、早期の1期ではなく2期の軽い程度なのだろうなどの憶測が飛び交いました。結果的にはとても早期の乳がんであることが判明しました。考えてみれば当然のことで、診断がついた段階では早期と思われても精密検査をしないと本当のステージは決まりませんし、手術をしないとリンパ節転移のあるなしの診断はつかないために“比較的早期”としか表現できなかったのです。

 

いったい誰が手術をするのだろうというのが私の関心事でした。東大病院に入院されるということは発表されていましたが、だれが執刀するかまでは知らされていませんでした。手術直前になって静岡がんセンターと共同で手術が行われると公表されました。この告知によって私をはじめこの業界の者は、だれが執刀医かを知ることになりました。静岡がんセンターの高橋かおる先生は以前癌研病院におられ、高名で知識、経験も豊富で人柄も良いという美智子様の執刀医として文句なしの人材です。女性週刊誌の報道によると高橋先生は癌研時代から美智子様の乳がん検診を担当されており、今回のがん発見も高橋先生だからこそ発見されたほどの早期のものであったということでした。

 

手術は無事すみ、早期に退院をされ、術後はホルモン療法をされるということです。おそらくこの標準治療で乳がんは完治するものと予測されます。一日も早いご回復を願ってやみません。

 

著者 院長・医学博士 先田功

乳がん検診・乳腺外科
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