セルフメディケーション-院長のひとりごとコラム

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セルフメディケーション

 セルフメディケーションとは、世界保健機関(WHO)による定義では、“自分自身の健康に責任をもち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること”とされています。セルフメディケーションイメージイラスト

 

 セルフメディケーションの狭義の意味は、自己の健康に自己が最終責任をもつという理念に沿って、一般用医薬品(大衆薬、OTC薬=Over-The-Counter drugともいう)の使用などで自己治療をすることです。国はこれを推し進めるために2017年からセルフメディケーション税制を開始しました。これはちょっとした身体の不調などでOTC医薬品(薬局、薬店、ドラッグストアなどで販売されている医薬品)をよく利用する場合、一定の条件を満たせば税金が還付、減額される制度です。軽度の風邪や花粉症などのアレルギー性疾患、食中毒などは気を付けていれば防ぐことも可能です。体調不良を起こさないように十分気を付けることも大事です。

 

 セルフメディケーションの広義の意味では、健康維持、疾病予防の方法を食事、運動、休養にまで広げて、“自分で自分の体の健康管理を行うこと”をいいます。対象となるものには、生活習慣病(高血圧症、脂質異常症、糖尿病など)およびがんの予防があります。セルフメディケーションイメージイラストこれにより日本人の三大死因であるがん、心臓病、脳卒中の予防が可能になります。バランスの良い食事は最も大事な生活習慣です。糖質、脂肪分の多い食事は避けて野菜を多く摂ることが大事です。一定の運動をすることが健康に良いことは様々なデータで証明されています。また適度な休養を含む規則正しい生活は過度のストレスを軽減し病気に負けない体を作ります。これらのことは認知症の予防にもつながることが明らかになってきました。健康長寿のために自らが責任をもって健康管理をしましょう。さらに今や国民病ともいうべきがんに対してはがん検診が大事です。いずれの重大疾患も早期発見、早期治療によって命が助かるばかりでなく治療自体も軽く済みます。

 少子高齢化が叫ばれている昨今、自分のためはもちろん、家族のためにもそしてひいては社会のためにもセルフメディケーションを大いに広めていきましょう。

 

著者 院長・医学博士 先田功

乳がん検診・乳腺外科
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