日本乳癌学会(京都)について-院長のひとりごと

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日本乳癌学会(京都)

 ゲノム医療 イメージイラスト平成30年5月16日から19日まで京都で日本乳癌学会が開催されました。平成最後の乳癌学会でした。

テーマは “Creative Japan 新たな時代“というものでした。今年も多くの参加者で熱気あふれる討論が繰り広げられました。

現在、乳がんをはじめがん治療はまさに新たな時代を迎えつつあります。ゲノム医療、人工知能、ビッグデータ、リキッドバイオプシーなど今までの学会では言葉すら出ていなかった内容がシンポジウムのテーマに取り上げられるほどになっています。これら先進医療につき、世界がしのぎを削っています。その中にあって”日本はどうすべきか“ということが多くの外国人スピーカーを交えて議論されました。

 

 ここ数年のゲノム医療の進歩は著しいものがあります。

個々のがんの原因となっている遺伝子の異常を突き止めることが可能となっています。ところが特定の遺伝子の異常に対する効果的な薬の開発がまだ進んでいません。原因はわかっても適切な対策が取れない状態です。今ある武器でどのタイプのがんはやっつけることができるという段階です。今後は個々の遺伝子異常に対する適切な薬剤の開発が望まれます。

 

 社会における人工知能の進歩には目を見張るものがあります。医療においても同様の流れが押し寄せています。ビッグデータを駆使して人工知能ががんの診断、治療の領域で大いに力を発揮してきています。この流れはさらに加速されていくでしょう。人工知能が多くの職を奪うと言われていますが、医師の仕事も凌駕されてしまうなあというのが実感です。しかしその流れを作り、制御するのは人間の力であり、医療においては医師が指導的に取り組んでいかねばなりません。それでがん撲滅が達成されるなら人類にとって大いなる福音となるでしょう。京都老舗料亭 イメージイラスト

 

 今回は京都開催ということで通いの参加となりました。

遠隔地での開催の場合、学会場の近くに宿を取ります。それに比べると自宅から京都の学会場までは非常に遠く、むしろ他地域での学会より疲れました。それでも学会のお楽しみ。普段は行けないような京都の老舗料亭でランチをいただきました。これも今回の学会の大きな収穫でした。明日からの診療の英気を養いました。

 

著者 院長・医学博士 先田功

乳がん検診・乳腺外科
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