先日の日曜日に東京へ乳腺超音波講習会に行ってきました。今回の講習会は学会主催のものではなく、民間開催です。
年に1回行われますが、なるべく参加するようにしています。超音波機器の進歩やJ-STARTの結果および高濃度乳房への関心の高まりを受け、500人以上の出席者で会場は満員でした。大部分が女性検査技師の方達で、熱気が伝わってきます。
まず機器の性能向上が著しく、画像の解像度は年々上がっています。昔の画像を知るものとしては本当に隔世の感があります。ある意味見えすぎて困るという域にまで達しています。手持ちの機材のスペックに応じた読影が求められます。またドプラーやエラストグラフィなどの付随機能の進歩もあり、診断能が向上しています。
J-STARTの結果を踏まえ、超音波乳がん検診へ期待が高まっています。実施にあたり一番のネックは超音波検査技師の数の確保であると考えられます。講習会の熱気を目の当たりにして、体制もできつつあるのではないかと頼もしく思われました。
この解決としても超音波検査は有力な手段と考えられています。ハード面およびソフト面での準備を着々と進めていく必要があります。
一日缶詰めのハードな日曜日でしたが、また一つ明るい未来の兆しを感じて帰路につきました。
東京駅地下の弁当売り場では奮発して3,880円のステーキ弁当を買いました。すると後ろから最高級7,380円のシャトーブリアンステーキ弁当を注文する声が聞こえてずっこけてしまいました。思わず振り返るとスーツを着た若いお兄さんでした。自分よりもっと頑張ったんだろうなと自らを納得させました。
新大阪駅に着いてエスカレーターに乗った時、無意識に右側に立っている自分を発見して“あー大阪に帰ってきた”と実感しました。東京では意識して左側に立たないと白い目で見られてしまいます。
正確な診断が乳がん撲滅の第一歩と信じて。
著者 院長・医学博士 先田功
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