北斗晶さんの乳がん2-院長のひとりごと

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北斗晶さんの乳がん2

 元プロレスラーの北斗晶さんが乳がんを告白して1か月以上になりますが、その影響はまだ続いています。今まで多くの有名人が乳がんを告白し、多大な影響を及ぼしてきましたが今回ほどのことはありませんでした。

当院でもいまだに問い合わせの電話はひっきりなしで、不安を抱えた受診者の数も減りません。引き続き多大なご不便をおかけして、申し訳ありません。

 ちょうど10月は世界乳がん月間ということもあり、様々な啓発活動が行われました。10月1日は世界のランドマークがピンクにライトアップされます。今年は国宝で世界遺産の姫路城がライトアップに参加しました。マスコミでも乳がんを取り上げる機会が増えます。最新の機器や治療法がセンセーショナルに紹介されます。まさにこの時期にJSTARTの結果が医学雑誌ランセットに掲載されるということで新聞各社に大きく報じられました。

40代女性の乳がん検診で超音波検査が有効であるという世界初、日本発の臨床研究の成果です。今後の日本のそして世界に向けた乳がん検診のあり方について大きな一石が投じられました。成り行きに注目したいものです。

 当院も今回の北斗さん効果について神戸新聞から取材を受け、結構大きな記事として取り上げられました。取材により兵庫県内の乳腺外来が非常に混雑をしている現状と市民の関心の高まりが明らかとなりました。

自分の乳房に異常を感じて当院を受診される方の大部分は検査で問題なく、大丈夫ですとお伝えするとほっと一安心されます。不安にこわばった顔が笑顔に変わると本当にうれしいものです。2015年12月号 北斗晶さんの乳がん2これからも自己検診と定期的乳房検査を受けるようにお話して帰っていただきます。

当院では年間100人くらいの乳がん患者さんが見つかります。月に10人あるかないかくらいのペースですが、この1か月で見つかった乳がんは通常の2倍以上となりました。北斗さん効果は多くの女性に乳房への関心を高めたばかりでなく、実際に乳がんの早期発見、早期治療にも大いに貢献したものといえます。

 この関心を一時的なものとすることなく、永続的なものとすることが乳がん撲滅の大いなる布石であると信じています。これからも自分の乳房に注意を払い、定期的検診を受けたいただくことを望んでやみません。

著者 院長・医学博士 先田功

乳がん検診・乳腺外科
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