7月の18日、19日の連休を使って兵庫県マンモグラフィ読影講習会が行われました。
これはマンモグラフィ検診の読影医を認定するための講習会で、2日間の講習の後に認定試験が行われます。この資格を取るためには、大学の教授であろうが高名な先生であろうが等しく講習会を受け、試験を受けて合格しなければなりません。さらに一度取ったらそれっきりではなく、5年ごとに更新をしなければなりません。非常に厳正かつ公正な資格といえます。
講習会の内容は、初日の午前中に全体講義があり午後から2日目の午前中までグループ講習が行われ最終日の午後に読影試験が実施されます。これはマンモグラフィ検診精度管理中央委員会の設定したカリキュラムに沿って行われますが、兵庫県では成績向上を目指して講習会の前週と前々週の土曜日午後にプレ講習およびプレプレ講習を独自に実施しています。受講者も大変ですが、これらを準備して実施するスタッフは本当に大変です。
講習会は全国で行われていますが、兵庫県では努力の甲斐あって試験の成績は非常に良いものがありました。試験の成績はABCDで判定されます。B以上が合格で、読影医として認定されます。
マンモグラフィ検診では必ず複数の読影医でダブルチェックをすることが義務付けられています。最終チェックをするのはA判定の医師が望ましいということになっています。A判定の中でも、特に成績の良い医師にはA-S判定が与えられ、講習会の講師の資格が与えられます。
惜しくもCD判定に終わった医師には、さらに修練を積んで後日認定試験だけを受けることができます。ここで良い成績を取れば、晴れて認定医と認められます。
中には非常にがんばってA判定あるいはA-S判定をとる医師もおられます。
こうした講習会は放射線技師にも行われています。
同様に講義、グループ講習、試験で構成され所定の成績をとれば認定放射線技師の資格が与えられます。もちろん更新制度もあります。さらにマンモグラフィ検診ではマンモグラフィ装置にも認定が行われています。
正しく装置が使用され、撮影されているかどうかの試験を受ける必要があります。ここでもABCD判定がなされ、更新制度もあります。
マンモグラフィ検診はこれら認定された装置で認定放射線技師が撮影し認定医師が読影することが望ましいとされています。認定マンモグラフィ施設、放射線技師、読影医師はマンモグラフィ検診精度管理中央委員会のHP上に公開されています。
検診を受けられるときは確かめられることをお勧めします。 http://www.mammography.jp/mammo/main.html
著者 院長・医学博士 先田功
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