医療崩壊と予防医療 -院長のひとりごとコラム

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医療崩壊と予防医療

 日本の医療が崩壊しつつあります。
小児科医や産科医の不足が叫ばれて久しいですが、最近は救急医療の問題がマスコミで取り上げられています。
救急車を呼んでも、患者を受け入れてくれる救急病院がすぐに見つからないのです。
今までの医師不足は地方のことと思われていましたが、今回のこの問題は都会で起こっています。もはや問題は日本全国に広がっています
外科学会は、外科医もその絶対数不足が目の前に来ていると訴えています。
数が多いのでそれほど目立っていませんが、内科医も確実に不足してきています。
これら内科、外科、産婦人科、小児科、救急科は診療科の中でもメジャーと呼ばれています。
つまり人の命に直接かかわることの多い科です。
もはや安心して医療機関にかかれるかどうか、疑問となりつつあります。医療崩壊と予防医療 イラスト
そして状況は今後どんどん悪化するものと思われます。

 いったいわれわれ国民はどうすればいいのでしょうか。
結論は自分の身は自分で守る
つまり病気にならないことです。
それが無理なら、病気を早いうちに手当てして重病にならないようにすることが肝心です。
つまり予防医療の考え方です。
健康の基本は食と運動
です。バランスの良い食事適度な運動が健康には不可欠です。
日本人の3大死因はがんと脳卒中と心臓病です。これらを防ぐことができれば寿命を120歳まで延ばすことも夢ではありません。
いずれの病気も食事と運動に大きな予防効果があることが知られています。
それでも年齢とともにこれらの病気にかかることを100%防ぐことはできません。
そこで必要になるのが定期検診です。
国は今後5年間で胃がん、大腸がん、肺がん、子宮がんそして乳がんの検診受診率を50%以上に引き上げる目標を掲げました
がん検診で早期発見、早期治療が可能になれば死亡率を大きく減らすことができます医療崩壊と予防医療 イラスト
また平成20年度から40歳以上の国民すべてにメタボ検診が義務付けられました。これにより日本人の脳卒中と心臓病の死亡率を減らそうというのが目的です。
これは世界にも例を見ない壮大な実験ともいえます。
人間誰しも病気になどなりたいとは思いません。
まずは病気にならないために、また病気になっても重くならないように普段から自分の体に気をつけることが何より大事です。

著者 院長・医学博士 先田功

乳がん検診・乳腺外科
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