西宮市｜さきたクリニック-院長のひとりごとコラム-日本乳癌学会25年永年会員表彰

この度、日本乳癌学会から25年永年会員表彰をいただきました。
乳癌学会は1993年に発足し30年の歴史を有します。私はその前身である乳癌研究会から会員をしていたので会員歴は30年以上となります。

 

学会の目的は“乳癌を中心とした乳腺疾患に関する基礎的ならびに臨床的研究を推進し、専門性の高い医療者の育成、会員の教育と診療の向上、市民への啓発など、乳癌克服のための活動を通して、国民の健康と福祉に貢献することを目的とする。”と定められています。

 

現在会員数は9000人を超え、年に1回開催される学術集会には5000人超の参加者が集います。
会員の互選で約400人の評議員が決められます。
選出に当たっては組織票が必要となり、全国の学閥がものを言います。
どの人を評議員にするか票読みをして、関連の会員に指示が出されます。
その評議員の互選で24名の理事が選ばれます。
さらに理事の中から会長が決まります。
乳癌学会の会長は次回の学術総会を開催します。
こうして乳癌の世界のピラミッドが形成されます。

 

こうしたことを書くと、とてもどろどろとした政治の世界を想像しますが学会の目的を達成するためにはこういう確固とした組織運営が必要です。
私もかつて評議員を務めていましたが、特別な報酬があるわけでもなく様々な仕事が割り当てられて結構大変でした。理事ともなるともっと大変で手弁当で相当な激務となります。
会長となり学術総会を取り仕切ることは大変な名誉ではありますが、苦労と労力は並々ならないものがあります。それもこれも乳がんの克服のためと日夜会員一同努力をしています。
今回の表彰を機に、私も微力ながらその目標に向け日々精進していきたいと決意を新たにしました。

 

著者　院長・医学博士　先田功