乳がんと抗がん剤-院長のひとりごとコラム

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乳がんと抗がん剤

 乳がんに対しては多くの抗がん剤が開発されています。
そのいずれもが良く効きます。また、多くの有望な薬が控えています。
したがって、臨床上様々な場面で使用されています。

乳がんと抗がん剤 イラスト 最も代表的な使われ方は、乳がんの手術後、転移や再発を予防するために用いる補助化学療法です。そのほか、転移、再発乳がんにも効果を発揮します。また最近は手術前にまず抗がん剤を使用する、術前化学療法の適応が広がっています。
ただ、抗がん剤では副作用が問題になります。

 一般に抗がん剤は、細胞分裂の盛んな細胞を
やっつけます。
人の体の中にがん細胞があると、それは盛んに分裂を繰り返しているため、がん細胞がやっつけられます。ただ、正常の細胞も分裂をしていて新陳代謝を行っています。
抗がん剤はこうした細胞にもダメージを与えるため、様々な副作用が起こります。
正常な細胞の中で細胞分裂が比較的盛んなものとして、白血球や胃、腸の粘膜、爪、髪の毛などがあります。
したがってこれらの細胞がダメージを受けて、白血球減少や食欲不振、下痢や便秘、爪の変色、脱毛などがおこります。
 
 副作用を抑える薬が開発され、最近では以前に比べると楽にまた安全に治療を受けられるようになりました。ただ、脱毛を抑える方法はまだ開発されておらず、抗がん剤治療中の脱毛は今でも大きな問題です。これらの副作用の多くは一時的なものですが、時に肝臓、腎臓、心臓などで重い副作用を起こすことがあります。
抗がん剤は使用方法を誤ると命にかかわるのはそのためです。正に諸刃の刃といえます。
病気に対抗する武器は多いにこしたことはありません。
乳がんに対して、様々の薬が使えるということは幸いです。
正しく、効果的に使われることが何より大事です。

著者 院長・医学博士 先田功

乳がん検診・乳腺外科
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