西宮市｜さきたクリニック-院長のひとりごとコラム-第33回日本乳がん検診学会(福岡)

第33回日本乳癌検診学会が福岡で開催されました。
テーマは「持続可能な乳がん検診をめざして～時代を見据えながら～」でした。
現地開催とおもなセッションは後日WEB配信という形式です。今回も多くの乳がん検診関係者が一堂に集まり、熱心な議論が繰り広げられました。

 

シンポジウム1は“持続可能な乳がん検診”ということで患者、若者、検診機関、精密検査機関から、それぞれの立場での持続可能な乳がん検診が論じられました。

 

シンポジウム2は“乳がん検診に視触診は不要である！”というショッキングなネーミングのセッションでした。視触診のみで判明する乳癌はあるものの、視触診は利益より不利益のほうが多いことを再確認し、検診での見落としを防ぐために以前は自己検診が勧められていましたが、これからはブレストアウェアネスを強く推し進めていきましょうということが論じられました。

 

今回の学会では“超音波による乳がん検診の手引き”が改訂されたことに伴い、その詳細が報告されました。また実際の超音波検診に伴う“拾う所見、落とす所見”という教育講演が行われ、すでに超音波検診を実施している施設からの“してみてどうだった？”という実際の報告セッションが企画されました。概ね良好な結果が示され、最終的にはJ-STARTの結果待ちではあるものの超音波検診の実施に向け具体的に準備を進める必要が感じられました。

 

以前この季節に福岡でアラ（関西ではクエ）をいただき、とてもおいしかったので今回はわざわざ“アラ尽くし”を予約しました。やはりとてもおいしく、明日からの活力になりました。

 

著者　院長・医学博士　先田功